リフォームの際に知っておくべき耐用年数とは?


リフォームの際に「耐用年数」という言葉を聞いて、何のことかわからないと思われた方も多いでしょう。耐用年数は、減価償却とも密接に関係しており、リフォームをする際に理解をしておくべき考え方です。

今回は、住宅をリフォームする際に知っておくべき耐用年数とはどのようなものか、また耐用年数と減価償却の関係、さらにリフォームとの関係についてご説明します。

 

1. 耐用年数とは?

法律で定められた「法定耐用年数」と、実際の耐用年数は異なります。

1-1. 法定耐用年数とは?

耐用年数は、正式には「法定耐用年数」といい、建物や設備などの固定資産の価値が、何年通用するのか定めた経済的な尺度です。法定耐用年数は、のちほど述べる減価償却の計算に必要になります。具体的な数値などは、国税庁のホームページで確認できますよ。

耐用年数は、鉄筋コンクリート、木造・合成樹脂、木造モルタル、金属、レンガ・ブロックなどの作成している構造物による分類に加え、事務所用、店舗・住宅用なのかなど、建物の用途によっても変わります。

たとえば、店舗・住宅用であれば、鉄筋コンクリートは47年、木造・合成樹脂は22年、木造モルタルは20年、金属は最長34年(骨格材の厚さが4mmを超えるもの)、レンガ・ブロックは38年です。

しかし、同じ建物でも事業用は店舗・住宅用より長い法定耐用年数が定められています。たとえば、鉄筋コンクリートでは50年、木造・合成樹脂は24年です。(出典:国税庁:耐用年数(建物/建物附属設備))

ちなみに、賃貸物件であれば、駐車場などの建物の付属設備にも法定耐用年数が定められています。

1-2. 実際の耐用年数とは?

法定耐用年数と異なり、実際の耐用年数は建物の整備状況や立地などからも影響を受けます。

そのため、法定耐用年数と実際の耐用年数は必ずしも一致しないのです。

たとえば、鉄筋コンクリート造の住居の法定耐用年数は47年です。しかし、実際にはこの期間を過ぎても快適に過ごせるマンションは多数存在しています。さらに、建物の劣化を防ぐためのメンテナンスを施したり、必要な部分に補修を施したりすることで、建物の劣化スピードを遅らせることも可能です。

反対に、海に近い建物は塩害の影響を受けて建物の劣化が早まることがありますし、外壁のひび割れに早急に対応しなかったために、割れ目から雨などが侵入しさらに劣化が進むケースもあります。

さらに地盤が軟弱である、水害などの災害の影響を受けるリスクが高いなどの外部要因の影響を受け、実際の耐用年数が短くなってしまう可能性もあります。

2. 減価償却とは?

建物などの資産は使用しているうちに価値が減っていきますが、この減少分を、その年度に発生した経費として計上する会計法が減価償却です。

簡単に説明すると、取得した資産を使用可能な期間で配分しており、税金の計算や資産の評価に応用します。建物の場合、先述した「法定耐用年数」が使用可能な期間に相当します。

3. リフォームと耐用年数の関係

住居のリフォームは、建物の耐用年数とも密接に関係しています。

3-1. 法定耐用年数との関係

建物をリフォームすると、建物の資産としての価値にも変化が生まれます。

通常、個人の住宅として利用する場合は関係ありませんが、リフォームした建物を商業利用する場合や、賃貸物件として貸し出す場合には注意が必要です。

たとえば、壁紙の張り替えや壁の傷の修復など小規模なリフォームであり、建物の資産価値に影響を与えないレベルのものは影響を受けません。この場合、費用は修繕費用として考えられ、減価償却の対象にはならないためです。

しかし、「工事費用が20万円を超える」、「販売促進を目的とした改装や設備の追加」などは、建物の資産価値を高めるリフォームであり、修繕費ではなく「資本的支出」として考えられるのが一般的です。

すでに法定耐用年数を過ぎてしまった建物や、その付属設備であっても、減価償却が可能な場合がありますので、商業施設や賃貸物件として使用する建物をリフォームする際には、一度税理士に相談をするのが望ましいでしょう。

3-2. 実際の耐用年数との関係

住居は、メンテナンスを適切に施しておくことで実際の耐用年数を伸ばすことも可能です。もちろん上限はありますが、適切なメンテナンスや定期的なリフォームが施されていると、木造で65年、鉄筋コンクリートは120年ほどもつという研究結果もあります。

快適に過ごす環境を維持するためにも、住居の建物に関するトラブルは早めに解決しておきたいものですね。

4. まとめ

「ウィズコスモ」は、お客様とリフォームを行う提携会社の架け橋となる会社です。

単にリフォームといっても内装や水回りなど複数の分野がありますが、分野別にリフォームを得意とする職人たちと直接提携しています。業界最安値を実現しているだけでなく、技術面でもご満足していただけるリフォームを提供いたしますので、リフォームをご検討の際は、ぜひ一度「ウィズコスモ」までご相談ください。